1.Title
パーフェクト・ブルー
★★★
高校野球界のスパースター,諸岡克彦が殺害されガソリンをかけられるという陰惨な事件からこの物語は始まります。探偵事務所の調査員蓮見加代子とその相棒である元警察犬のマサの活躍を,社会的なテーマを背景に描いた作品。マサが一人称で語りかけるという斬新なスタイルで全体的にほのぼのとした印象を感じるミステリー
(東京創元社、89.02.25)、創元推理文庫
2.Title
魔術はささやく
第2回日本推理サスペンス大賞受賞作品
一見,何の関連も無さそうに見えた三人の女性の連続自殺。しかし魔の手は確実に4人目の女性に伸びようとしていた。
その
頃,事件に巻き込まれ逮捕されてしまったタクシー運転手の甥の守は,知らず知らずの内に次第に事件の真相へと迫っていった。 やがて幼い時に失踪した父親の影が見え隠れし始めて・・・・・・
(新潮社、89.12.10)、新潮文庫
3.Title
我らが隣人の犯罪
ユーモラスあり。ほのぼのあり。そして熱くこみ上げる感動あり。それぞれに味わい深い5編の短編集。全245Pとボリュームも手頃。特に『サボテンの花』はオススメです。
舞台はタウンハウス、「ラ・コーポ大町台」の3号棟。都心から電車で30分、自然公園に隣接しているという好条件のマンションに住むことになった主人公一家。
(文藝春秋、90.01.30)、文春文庫
4.Title
東京下町殺人暮色
平穏な下町の昼下がりに川岸で発見されたバラバラ死体。そして捜査陣を挑発するかのように送られてくる犯行声明。事件が混迷の度合いを深めていくその頃,主人公が住む町内では”ある家で人殺しがあった”という噂で持ちきりだった。事件を担当する刑事である父と,噂を調べていく内に事件に巻き込まれていく主人公の少年を通して,親子の絆と現代社会の奇怪な深淵を爽やかに描いた長編ミステリー
(光文社、90.04.25)、光文社文庫は『東京下町殺人暮色』と改題
5.Title
レベル7
都内のとあるマンションの一室で目が覚めた二人の若い男女は何故か記憶を失っていた。二人はやがて腕に浮かんでいる”lebel7”という言葉だけを手掛かりに,隣人の協力を得ながら自分たちの素性調査に乗り出す。一方同じ東京の吉祥寺では一人の女性が,”レベル7まで行ったら戻れない”という謎の言葉を残して突然失踪してしまった知り合いの女子高生の行方を捜していた。二つの逃避行がやがて交錯しひとつの凶悪事件へと結びついていく,緊迫の4日間を描いたサスペンス。
新潮社、90.09.25)、新潮文庫
6.Title
龍は眠る
これがすべての始まりだった。嵐の晩,新聞記者の高坂は自転車をパンクさせ立ち往生していた不思議な雰囲気をもつ少年,稲村慎司を拾う。やがて蓋のはずれたマンホールに子供が落ちるという事件が発生するが,その時慎司は奇妙な事を口走る。「僕は超能力者なんだ」。そしてこの言葉を証明するかのようにこの事件の真相を語り始める。この出来事から数日後,高坂のもとを慎司の従兄弟という青年,織田直也が訪れる。そして彼は高坂にこう告げる『慎司の言う超能力などインチキだ』と・・・・・・・超能力を持ったが故に,相反した生き方を送る二人の少年を巻き込んだ凶悪な事件がいま起きようとしていた!
出版芸術社、91.02.22)、新潮文庫
7.Title
本所深川ふしぎ草紙
江戸は深川に伝わる”七不思議”をモチーフにして,下町で起きる事件を通しそれらを取り巻く人々の悲哀や,下町人情を見事に描いた全七編の連作短編集。なお,『片葉の芦』に登場する”回向院の親分”こと,岡っ引きの茂七親分は,後に連作時代短編集『初ものがたり』に主役として登場。
(新人物往来社、91.04.05)、新潮文庫
8.Title
返事はいらない
失恋をきっかけにふとしたことからコンピュータ犯罪の片棒を担ぐ事になった女性の心理を描く”返事はいらない” 華やかな都会に憧れながらも速記士
を目指す青年を描いた心暖まる作品”ドルシネアにようこそ” 偶然交通事故に遭遇したかに見えた女性が巻き込まれた真実とは?”返事はいらない” 複雑な女性心理を切なく描いた
『火車』の原型ともいえる”裏切らないで” など,都市の中で現実と幻想が交錯する日常の生活を鮮やかに描いた全6編の短編集。
(実業之日本社、91.10.15)、新潮文庫
9.Title
かまいたち
江戸市中を騒がす正体不明の辻斬りを目撃してしまった町娘が下手人の正体に迫るサスペンス『かまいたち』。地道に生きてきた夫婦に芽生えた欲望がもたらす災難を心地よいエンディングで描く『師走の客』。不思議な力を持つ霊験お初が活躍する『迷い鳩』・『騒ぐ刀』など,宮部みゆきの最初期の頃の作品など全4編の時代ミステリー・サスペンス
新人物往来社、92.01.30)、新潮文庫
10.Title
今夜は眠れない
ある日母親の元に知人から5億円の遺産が送られたことによって,それまで平凡な生活を送っていた一家は,見知らぬ人からの嫌がらせや夫婦の別居など,一気に家庭崩壊の危機にあう。主人公の少年は一体誰の子なのか?母とその知人の関係は?
家庭の絆を取り戻すため中学生の少年が親友のクラスメートと一緒に真相究明に乗り出す,爽やかミステリー。
中央公論社、92.02.20)、中公文庫、角川文庫
11.Title
スナーク狩り
自分を捨てた男性の結婚式の会場に,一人の女性が散弾銃を持って現れ新郎新婦が雛壇に上がる瞬間をじっと待っていた。その頃一人の中年男性が,ある計画を実行するために今晩中に散弾銃を奪うためにこの女性の帰宅を待ち伏せしていた。思いがけない偶然や意外な動機等が重なり,ばらばらの時を過ごしていた人物達が一路金沢へと向かうことになる。半日という凝縮された時間の中で繰り広げられる,人間の正義とは何かを問う迫真のサスペンス。
光文社、92.06.10)、光文社文庫
12.Title
火車
休職中の刑事はある日,遠い親戚筋の男性から行方がわからなくなった婚約者を捜して欲しいと頼まれる。彼女は自らの意志で一切の痕跡も残さず失踪していた。何故そうまでして彼女は自らの存在を消し去らなくてはならなかったのか?調査が進むにつれ,カード会社の犠牲とも言える自己破産者の存在が明らかになってくる。一体彼女は何者なのか・・・・・・・。ミステリー史上例のない超技巧的な作風が多くの評価を得た(にも関わらず惜しくも直木賞の選から漏れてしまった・・・・)超一級社会派ミステリー。
(双葉社、92.07.15)、新潮文庫
13.Title
長い長い殺人
事件の始まりは交通事故であった。現場を捜査した刑事の”財布”の語りから始まり,ひとつの事件に関係する人たちの”財布”が,次々と自分たちの持ち主のことを物語っていきながら,次第に事件が暴かれていくという,一風変わった趣向の連作小説。10個の個性ある財布達の断片的な語りによって,次第に事件の全体像が明らかになっていくに従い,一気に物語の中に吸い込まれてしまうこと必至の正真正銘本格ミステリー。
(光文社、92.09.15)、光文社文庫
14.Title
とり残されて
勤め先の小学校のプールで発見された女性の変死体の謎に迫る表題作『とり残されて』。10年前の事故で亡くなった兄の墓参りに訪れたヒロインに忍び寄る恐怖・・・・『おたすけぶち』。瀕死の状態になった主人公の”魂”が自己を見つめ直す心温まるファンジー『私の死んだ後に』。主人公が若い女性の幽霊に頼まれてしまったある事とは・・ユーモアミステリ『いつも二人で』。夢の”場所”捜しから始まる内面の旅を描いて名作の聞こえ高い『たった一人』など,超常現象を題材にミステリー,ホラー,ユーモアなどを描いたバラエティーに富んだ全7編の作品集。
文藝春秋、92.09.25)、文春文庫
15.Title
ステップファザー・ステップ
中学生の双子の兄弟が住む家のに庭に落ちてきたのはなんと泥棒だった!ひょんなことから彼らは一緒に暮らすことに・・・・
次々とおこる7つの事件をユーモアたっぷりに描いた,心和む全7編の連作小説。
(講談社、93.03.25)、 講談社文庫
16.Title
震える岩
霊験お初捕物控
普通の人間には無い不思議な能力を持つ「姉妹屋」のお初が,深川で騒ぎとなっている”死人憑き”を調べ始める事に。やがて
庭に置かれた石が夜な夜な鳴動するという”夜泣き石”のうわさが
・・・・・・一連の出来事には,100年前に起きた赤穂浪士の討ち入り事件との意外な関係が。『迷い鳩』,『騒ぐ刀』(『かまいたち』に収録)にも登場した霊験お初の長編捕物帖シリーズ第1作。
(新人物往来社、93.09.30) 、講談社文庫
17.Title
淋しい狩人
東京下町にある小さな古本屋『田辺書店』は店主のイワさんと,高校生である孫の稔が切り盛りするどこにでもあるごく普通の古本屋である。この店を訪れてくるごく普通の人達との関わりの中で,二人が遭遇する様々な事件をつづった全6編の連作小説。全体的にほのぼとした印象を感じるミステリー集。
(新潮社、93.10.15)、新潮文庫
18.Title
地下街の雨
婚約が破談になってしまったヒロインが出会った不思議な女性。絶望の中に夢と希望を見いだす表題作の他,都会の片隅で繰り広げられる夢と幻想の世界を,いままでにない作風で描いた全7編の短編集。
集英社、94.04.25)、集英社文庫
19.Title
幻色江戸ごよみ
母と子の愛情を描いた感涙の”鬼子母火”。病状の妻を思うが故に幕府の禁令を破った飾り職人の運命を描く”紅の玉”。年に一度,神無月の夜に病弱な娘のために盗みを働く畳職人と謎の盗人を追う岡っ引きの緊迫のサスペンス”神無月”。春夏秋冬,江戸の町で日常繰り広げられる出来事や怪異の中に,人々の情愛を描いた切なくも心暖まる珠玉の全12編。
(新人物往来社、94.07.20)、新潮文庫
20.Title
夢にも思わない
秋の夜,下町の庭園での虫聞きの会で殺人事件が。殺されたのは,主人公の同級生のクドウさんの従姉だった。被害者には少女売春組織とのかかわりがあったらしい。無責任な噂があとを絶たず,クドウさんも沈みがち。大好きな彼女のために,主人公の少年が親友の級友と真相究明に挑むミステリー。
(中央公論社、95.05.07)、中公文庫、角川文庫
21.Title
初ものがたり
鰹,白魚,鮭など江戸の四季を彩る”初もの”にからんだ謎めいた事件を本所深川回向院の旦那こと,岡っ引きの茂七親分が活躍する全6編の連作短編捕物帖。
人情深く親しみやすい茂七親分に,正体不明の稲荷寿司屋の親父,霊力を持つという”拝み屋”の少年など,個性派揃いの脇役達もさることながら,毎回出てくる美味しそうな料理も大いに魅力的な傑作江戸人情時代ミステリー。
(PHP研究所、95.07.20)、PHP文庫、新潮文庫
22.Title
鳩笛草
収録作品 : 『朽ちてゆくまで』,『燔祭』,『鳩笛草』
予知,念力発火,透視というそれぞれ異なった超能力を持つ3人の女性が,超能力を持ったが故に,厳しくも辛い人生をおくりながらも力強く生きていく姿を描いた全3編の短編集。映画化にもなった『クロスファイア』は『燔祭』の続編になります。
(光文社、95.09.25)、 光文社文庫
23.Title
人質カノン
夜のコンビニにピストル強盗が!そのとき犯人が落としたものは,おもちゃのガラガラだった・・・表題作『人質カノン』を初め,都会の中の日常の出来事を,可笑しくも,またほのぼと描いた,全7編のよりすぐりの都市ミステリ集。
文藝春秋、96.01.30)、文春文庫
24.Title
蒲生邸事件
18回日本SF大賞受賞
/
第116回直木賞候補作品
予備校受験のため上京した主人公は,2月26日未明ホテル火災に見舞われるが,間一髪のところを時間旅行の能力を持つ男に助けられる。そしてたどりついた先は,昭和11年,雪降りしきる帝都・東京で,そこではいままさに2・26事件が起きようとしていた。
SF・ミステリーという宮部作品では珍しいジャンルの作品。戦争や歴史についていろいろと考えさせられます。
(毎日新聞社、96.10.10)、文春文庫
25.Title
堪忍箱
代々近江屋の当主に引き継がれていく”堪忍箱”は,決して中身を見てはいけない決まりになっている。もし開けると近江屋に災難が降りかかるといわれているが・・・・・・火災に見舞われ堪忍箱を託された主人公の少女を待っていたのは?(『堪忍箱』)表題作のほか,
江戸の怪異をとおして,人間の哀しさと弱さ,それ故にひたむきに生きる人々の活写する姿を描いた,心暖まる全8編の江戸人情ミステリー集
(新人物往来社、96.10.30)、新潮文庫
26.Title
天狗風
突然神隠しにさらわれた町娘の行方を捜す事になったお初と右京之助のコンビ。事件の真相を調べる二人の前で次々に起こる怪事件。
やがて娘をかどわかす”天狗”という邪悪なものの存在が明らかに。そして天狗の脅しにも負けず調査を続けるお初の後をつける謎の影・・・・・・。ふつうの人間には無い不思議な能力を持つ「姉妹屋」の霊験お初が活躍する長編時代捕物帖シリーズ第2弾。
(新人物往来社、97.11.15)、講談社文庫
27.Title
心とろかすような
探偵事務所の調査員蓮見加代子とその相棒である元警察犬のマサのシリーズ第2弾>蓮見家の次女糸子と諸岡進也が朝帰り!二人の無実を証明するために調査を始める加代子とマサ。やがて意外な事件の真相が明らかに・・(『
心とろかすような』
)
表題作の他,様々な難事件・珍事件に挑むマサ達の活躍をコミカルに描いた全5編の短編集。『マサの弁明』に登場する依頼人は,なんと宮部みゆきさん本人!この中で驚愕の過去が今明らかに・・・・・
(東京創元社、97.11.28)、創元推理文庫
28.Title
理由
第120回直木賞受賞作品!
東京都荒川区の高層マンションの一室で,後に”荒川の一家4人殺し”といわれる事件が発生する。事件の重要参考人が警察に保護された事によって,事件の真相が次第に明らかになっていく・・・・・。”殺されたのは「誰」で、「誰」が殺人者であったのか。”事件最大のこの謎に迫るため,多くの事件関係者の証言を元にまるでノンフィクション小説のように展開していくミステリー巨編。
(朝日新聞社、98.06.01)、朝日文庫、新潮文庫
29.Title
平成お徒歩日記
探赤穂浪士のたどった道、箱根越えに、お伊勢廻りと、宮部みゆきと”お御徒隊”が古地図や資料を頼りに江戸を歩き回った珍道中を綴った7編の紀行エッセイ。
(新潮社、98.06.30)、新潮文庫
30.Title
クロスファイア 上・下
深夜の廃工場。三人の若者によって,男が水槽に投げ込まれようとしていた。それを目撃した青木淳子は,掌から火炎を放ち瞬時に若者二人を焼殺した。彼女は念力放火能力を隠し持つ超能力者だった!若者たちに連れ去られた恋人の救出を瀕死の被害者に頼まれた淳子は,逃走した残る一人の行方を探すが・・・・。
”あたしは装填された銃だ”。己の犯した罪にふさわしい罰を与える為に自らの力を使い,無軌道に凶悪事件を起こす若者達を処刑していく青木淳子。超能力を持つものの哀しさを通して,正義とは何かを問う切なくも感動の傑作巨編。『燔祭(鳩笛草に収録)』の続編。
(光文社、98.10.30)、光文社文庫
31.Title
ぼんくら
長屋からひとりずつ人が消えていく。店子を襲った殺し屋,差配人の出奔,謎の新興宗教騒ぎ。江戸下町の長屋で連続する事件の裏の陰謀に,同心・井筒平四郎と超美形少年・弓之助が挑む。奉行所きっての怠けもの同心・井筒平四郎,超美形少年の弓之助のほか,神出鬼没の隠密同心・黒豆,回向院の茂七の手下・政五郎,驚異の人間テレコ・おでこ,若き差配人・佐吉と伝書鳩の官九郎など,最強キャラクターが続々登場!
講談社、00.04.20)、講談社文庫
32.Title
あやし〜怪〜
嫁ぎ先の義母はある日こう言った。”この離れには鬼が住んでいる”(『安達家の鬼』)。
丁稚奉公に上がった店の奥の納戸を整理していると,そこには女の生首の絵が。女の妄念に取り付かれた奉公人の運命は・・・・(『女の首』)月夜の晩の江戸にまつわる本当に恐い恐い怪談の数々を描いた,全9編の宮部みゆき初の江戸ホラーミステリー短編集。
(角川書店、00.07.30)、角川文庫は『あやし』と改題
33.Title
模倣犯 上・下
第52回芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)
/毎日出版文化賞特別賞受賞 他
公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは史上最悪の犯罪者によって仕組まれた連続女性殺人事件のプロローグだった。比類なき知能犯に挑む,第一発見者の少年と,孫娘を殺された老人。そして被害者宅やテレビの生放送に向け,不敵な挑発を続ける犯人・・・・・。が,やがて事態は急転直下,交通事故死した男の自宅から,「殺人の記録」が発見される。事件は解決するかに見えたが,そこに、一連の凶行の真相を大胆に予想する人物が現れる。死んだ男の正体は?少年と老人が辿り着いた意外な結末とは?そして事件の真犯人は?宮部みゆきが“犯罪の世紀”に放つ,渾身の最長編現代ミステリ。
(小学館、01.04.20)、新潮文庫
34.Title
R.P.G.
ある春の夜,住宅街で中年男性が刺殺体で発見された。警察の調べにより,その3日前に都心で女子大生が絞殺された事件との関連が判明したが,捜査は手詰まりに・・・・・・一方,被害者はネット上で「疑似家族」を作っており,錯綜した人間関係が拡がっていた。
誰が殺したのか?家族ごっこに興じる彼らに何が起こったのか?ヴァーチャルな世界と現実をさまよう現代人の心の闇を通して,まるで舞台劇のように繰り広げられる「家族の絆」とは何かを問う緊迫の書き下ろしミステリー。
(集英社文庫、01.08.25)
35.Title
ドリーム・バスター
人の心と肉体を分離する’プロジェクトナイトメア’というこの実験最中に機械が暴走し大爆発を起こす。このはずみで地球に通じる異次元の穴が出来上がる。そしてその穴を通って実験によって分離された凶悪犯達は,肉体を奪おうと夢の中に現れた。ドリームバスター(D.B)であるシェンと師匠のマエストロが,これら邪悪なものからあなたと共にあなたを救うために活躍するアクションファンジー巨編。
(徳間書店、01.11.30)
36.Title
あかんべえ
江戸・深川の料理屋「ふね屋」の宴席に,どこからともなく抜き身の刀が現れた。それは成仏できずに「ふね屋」にいるお化け・おどろ髪の仕業だった。しかし,客たちに見えたのは暴れる刀だけで,お化けの姿を見ることができたのは,「ふね屋」の娘おりんだけであった。騒動の噂は深川一帯を駆け巡る。やがてりんがその騒動を探るうちうちに,30年前の恐ろしい事件が浮かび上がり……。
死霊を見てしまう人間の心の闇に鋭く迫りつつ,物語は感動のクライマックスへ。怖くて,面白くて,可愛い物語のラスト100ページは,涙なくして語れない。最高の時代サスペンス・ファンタジー
(PHP研究所、02.03.29)
37.Title
ブレイブ・ストーリー 上・下
両親の離婚を受け入れられない11歳の少年・亘は、幽霊が出ると噂される建設途中のビルの扉から、剣と魔法と物語の神が君臨する広大な異世界“幻界”へと旅立った。立ちふさがる困難を乗り越え、辿り着いた「運命の塔」。亘の願いはかなえられるのか。時代の暗躍を吹き飛ばし真の勇気を呼び覚ます感動のファンタジー巨編。
(角川書店、03.03.10)
38.Title
ドリーム・バスター2
シェンとマエストロが今回潜ったのは、20歳のOLの夢の中。彼女は殺人事件の目撃者として証言して以来、誰かの声が心の中で話しかけてくるという。夢に逃げ隠れする凶悪犯を追うアクションファンタジー巨篇第2弾
(徳間書店、03.03.31)
39.Title
誰か Somebody
財閥会長の運転手・梶田が自転車に轢き逃げされて命を落とした。ひょんな事から彼の過去を探ることになった会長の婿・杉村三郎であったが・・・・・・・・・・・・・・・・ 一見地味で小さな事件でも関わるすべての人々の悩みは深い。そうした悩める人々の生きざまを著者ならではの温かいまなざしで見つめて描いた,傑作書き下ろし長編ミステリー!
(実業之日本社、03.11.25)
40.Title
ICO―霧の城
「ぼくが君を守る。だから手を離さないで」頭に角の生えた生贄の少年。鋼鉄の檻で眠る囚われの少女。2人が運命を変えることを、「霧の城」は許さない。構想3年。同名コンピュータゲームに触発されて、宮部みゆきがすべての情熱を注ぎ込んだ、渾身のエンタテインメント!霧の城が呼んでいる。時は満ちた、生贄を捧げよと。何十年かに1人生まれる、小さな角の生えた子。頭の角は、生贄であることの、まがうことなき「しるし」。13歳のある日、角は一夜にして伸び、水牛のように姿を現す。それこそが「生贄(ニエ)の刻(とき)」。なぜ霧の城は、角の生えた子を求めるのか。
(講談社、04.06.15)
41.Title
日暮らし 上・下
待望の最新時代小説、たっぷり上下巻で登場。多くの者の運命を大きく変えた女・葵が殺された。
殺したのはーー本当にあいつなのか?ぼんくら同心・平四郎、超美形少年・弓之助が、ついに湊屋の真実に迫る!
(講談社、05.01.01)
42.Title
孤宿の人 上・下
涙なくしては読めない宮部ワールドの感動巨編!讃岐国、丸海藩――。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてきた。以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう。無垢な少女と、悪霊と恐れられた男の魂の触れ合いを描く渾身の長編大作。
(新人物往来社、05.06.21)
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