しあわせをさがして ひんがしにいった
しあわせは ひんがしにはあらず きたにいった しかし きたにはあらず にしにいったが にしにもあらず みんなみにいった しあわせは みんなみにあり しあわせは みんな みにあり |
はじめてその板に気づいたのは、小学生の頃だったか、中学生になっていたのかは
もう忘れてしまった。しかし、それから30数年がたってしまった。 でもその時、メーテルリンクの『青い鳥』と似ていると思った。自分自"身"の中に 幸せがある、というのと、"自分の家"の中にある、との違いはあるのだが…。 |
(いうまでもなく)『青い鳥』は、幸福は、どこか遠くにあるものではなく、自分たちの
日常生活の中にあるのだという物語。その中でメーテルリンクは繰り返し述べている。 「美しいものは、いつもすぐ側にあるのだが、人はそれに気づいてはいない…」と。 しかし今日、久しぶりにお地蔵様にいってみたら、その板はなくなっていた。この前まで かすれた文字になってはいたが、そこにあったのだが……。 |