月山・志津温泉(五色沼)
(F10号)
(2001.10.27〜2001.10.30)

 
2001年10月27日(土) 天気:快晴

この一週間前の10月21日(日)、母親とその妹(私のおばさん)、女房と月山道を通り、(宮城県の)鳴子狭まで‘紅葉狩り’に行った。しかし私は、道中‘運転手’で、女性三人のにぎやかな歓声を聞きながら、(脇見ができないので)すこし、心残り?な一日であった。しかし、一週間過ぎた次の土曜日は、素晴らしい天気。この日は、午前中は仕事があったが、たまらず『月山の志津温泉』に向かった。思った通り、月山の紅葉も進み、素晴らしい景色が待っていた。\(^。^)/

月山は雪が多いため、‘春’にスキー場開きをする。志津温泉はその‘拠点’ともなる温泉地である。ここの『清水屋旅館』さんの‘駐車場’からは、「五色沼」を前にして、中央に(夏スキー場のある)「姥ヶ岳」、右に「月山」、左に「湯殿山」が望める月山随一の写生ポイントである(と思う。)

午後1時に家を出発し、1時間10分。2時過ぎに‘清水屋旅館’に到着。10人位の絵のグループが油絵を描いていた。みなさんにあいさつをして回りながら、(密かに)場所探し。いい場所で描いている人がいて、今後の予定を尋ねると、明日は違う場所に移るとのこと。じき、(3時近くになり)画材を片づけ始めたので、「私は、これからなんですよ…」などといいながら、(同じ場所に)イーゼルをセット。
15:30 デッサン終了
午後3時過ぎより、デッサンを開始。先に描いていたグループの方との話の中で、先生が、『遠くの山は(手前の山より)‘低く’描いた方が、自然に見える』と指導されたということで、私もその‘指導’に従ってしまった。(この場をお借りして、御礼申しあげます。<(_ _)>)

しかし、このデッサンは難しかった。ついつい画面を、木炭で真っ黒にしてしまった。写真などに撮ると、とても簡単なのに、実際に目で見て描くのは、何で難しいのでしょうかね。??

ある程度メドがついて、フィキサチーフをかける。乾く間に絵の具を出し、下描き開始。木炭がつきすぎで、ウルトラマリンから入る。山の落日は早く、何とか4色目まで下塗り完了。
15:40 下塗り(1色目) 16:00 1日目(下塗り4色)終了 (1時間経過)

2001年10月28日(日) 天気:曇りのち雨
昨日、‘清水屋旅館’のおじさんに、『明日の天気は、どうでしょうね?』と聞いたら、『昼までは、持つだろう』とのことであった。できるだけ早く行って描かなくっちゃ、と思いながら、出発は(寝坊して)9時近くになってしまった。天気は、山の頂上は見えるが‘高曇り’状態。

10時頃、志津温泉着。早速、描き始めるが、昨日の‘甘い’デッサンの狂いが気になり、デッサンの取り直しからはいる。その上、陽が差さず、山の色がよく見えない。おまけに、風がなく水面に映る景色が異様に?鮮やかで、前途多難な出だしとなった。

描き進めていくうちに、次第に‘憂鬱’な気分になる。水面の色が‘とれない’のである。山の色も気に入らない。 『手に負えない‘巨大’な相手に立ち向かってしまったのかも知れない』と、すっかり自信喪失。‘ドン・キホーテ’になったような気分で落ち込む。

おまけ
ドン・キホーテ
:スペインの作家セルバンテスが1605〜15年に発表。誇大妄想にとりつかれ、愛馬ロシナンテに乗って騎士修行に出かけたドン・キホーテと、従者サンチョ・パンサが現実に直面してひき起こす滑稽な冒険の数々を書いた作品。転じて、『ドンキホーテ型人物』は現実を無視し、ひとりよがりの正義感にかられて、理想に突進する人物の類型。反して、思索的で実行力に乏しいのは『ハムレット型』。

悪戦苦闘のまま、2時間ほどが過ぎ、(女房のつくってくれたおにぎりで)昼食タイム。休憩をとり、午後1時前に再開。しかし、10分も描かないうちに‘雨’が落ちてくる。「清水屋旅館」のおじさんはすごい!と、思ったものの、すっかり‘落武者’の気分で帰ることにした。(..;)… でも、帰る途中で(静かに降る雨を眺めながら)食べた『月山そば』はおいしかったぁ。心にしみた…。(・_・、)
10:57 色塗り1時間経過 12:57 色塗り2時間・2日目終了(計約3時間経過)

2001年10月30日(火) 天気:快晴
11:14am:写生地点の右位置からの風景。左奥が『湯殿山』、右よりの山は月山の『姥ヶ岳』である。
前日の雨が‘嘘’のような素晴らしい快晴。空気も澄んで、遠くまでくっきりと見える。この日は仕事があり、朝一番の約束の業務を終え、たまらず‘年休’をいただいた。自宅に戻り、準備をし、三度目の志津温泉行き。向かう途中の月山道の風景は、最高。もうすでに、車の中で‘気合い十分’。

13:30 色塗り (本日)1時間経過
午前11時過ぎに到着。(例によって)「清水屋旅館」さんにごあいさつ。思ったとおり、土曜日から通いはじめて、一番の景色。しかし、どんどん落葉が進み、彩りが大分淋しくなってきている。(間違いなく、この秋‘最後のチャンス’) まず、最初の30分で‘山の色’を手直し。昼食の後、水面に色をつける。水面に色をつけたら、ちょっと‘勝算’が見えた気がした。残された時間は、もう2時間ほどしかない。

しかし、‘先が見えた’頃から、一気に集中力が高まった感じで、どんどん!進み始める。絵を永く描いているが、この‘感覚’は大好き。そして、日が落ちかけた午後3時40分、完成!\(^o^)/バンザーイ
15:40 3日目終了完成!(この日3時間:合計所要時間約6時間)


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