リーガス・ベゴニア
(F8号)
(2001.12.12〜2001.12.25)

 
2001年12月12日(水) 天気:雪 [とっても‘’が恋しくなって…。]
  12月に入ってから二週間、重苦しい雲が低く空を覆い、連日の雨と風と雪…。暗い雲にさえぎられて、陽の光を見ることもできない。白い雪、灰色の雲、黒い村々のモノトーンの風景に囲まれ、なぜか無性に‘赤’が恋しくなった。

12日は、午後休みの割り当てで、帰り道、赤い花を探しに行った。赤い花、それも真っ赤な…。 店先で目についたのが『リーガス・ベゴニア』。バラにも似た花が満開で、そして赤い。盛大に咲き誇っている 一鉢を選ぴ、買って帰った。

準備をし、午後の3時、気合い十分で、絵を描き始めたのだが…。 もともと、あまり「静物画」が好きでない上に、花を描くのは7年振り! (そのせいでもないだろうが…)デッサンに、1時間もかかってしまった。おまけに、黒くなった‘デッサン’にフィクサチーフのかけすぎで色がのらない。

下塗りは、結局、デッサンの再確認程度…(要するに)色が重ならない。 色づけをはじめて、明るい‘赤’が描けないことに気がついた。 「赤の絵」は、これまで描いたことがなかったので、赤の絵の具が、バーミリオンを除いて、 レーキ系のクリムソンレーキとカーマインレーキしか、持っていないのである。 レーキ系は透明色なので、下の色が透き通るため、色が出ない(暗くなる) 。明るい色で、下塗りでもしたらいいのかも知れないが、 ‘グラッシ’的な描き方は、弱くなる?のであまり好きでない。 結局、描き始めて3時間で、今日はあきらめてしまった。 明日は、画材屋に行って、いい色を探してこようと思う。(ちょっと‘消化不良気味’…。)

16:00 デッサン終了(1時間経過) 16:10 下塗り終了 21:30 1日目終了3時間経過

2001年12月14日(金) 天気:雪 [‘’が……燃えない。]
20:00〜22:00 2日目終了            5時間経過

昨日、‘不透明色’の‘赤’を買ってきた。 「ポピーレッド」と‘カドミウムレッド’の「ペール」と「オレンジ」。 3色とも似た色合いなのですが、‘発色’が違うかも知れない…、と 迷った色をまとめて買ってしまった。

(大)昔は、不透明色の赤はパーミリオンしかなかったので、 高かったのですが、(今でもHランクの価格だけれど) でも、不透明色の赤は、やはり高い。(みな、Fランク!)

で、赤の二回目。花は‘動く’ので、色とか、開いたりしぼんだりの変化がないうちに、完成させたい、と思っているのだが、昨日買ってきた‘赤’の色合いが、画材店で見た色と違うのである。花の色合いが合わない。

透き通るような、明るい‘赤’を描きたいのだが、 色合いが少し違っている。光を透かした赤…。また明日、画材屋さんにいってこよう!


2001年12月15日() 天気:雪 [ 落花、落花、落花……。]
21:00〜22:00 3日目終了…デッサンの‘取り直し’   6時間経過
  今日もまた、(nanaさんとアールさんご紹介の)‘赤’の絵の具を買ってきた。「カドミウムレッド」と「カドミウムレッド・パープル」。この色合いは、いい。‘パープル’を花の‘基本色’に決定!

これで準備は万全!…と思ったのだが、新たな問題が…。それは…‘花は動く’のだけれど、今日見たら動きすぎ!!開く花、萎む花はまだしも、落花、落花、落花。(¨;) …結局この夜は、‘花の修復’(←要するに、重要箇所の花は‘テープ’でくっつけて‘復元’!)に1時間を費やし、 さらに‘デッサン’の取り直しに1時間、で(結局)終わってしまった。

でも、新しい‘赤’はよくなじんで?いい色合いになった(ような気がする)。そして、花も…‘整理?’され、すっきりしたような感じがする。(↑今、見直すと…。)

そしてこの日の、‘座敷アトリエ’のようす。散った花を見た時には、‘愕然’としたけれど、散った花も描いた方が‘にぎやか’になるかもしれない…などと考えた。

で、このパレット(と‘絵の具箱’)。23年くらい使っているものだが、とても気に入っている。ちょうど、F8号のサイズ。パレットに絵の具を‘残したまま’収納できるので便利である。ただし、結構‘重い’。 30色の絵の具が、‘山’となって、固まっているから…、油壺の横に‘重し’をつけてバランスを取ったりしている。


2001年12月16日() 天気:雪 [‘良く’なったのか……?]
おそるおそる‘花’を見に行ったら、1個だけしか落ちていなかった。花は(まあ)‘健在’だったが、この日も‘苦戦’。花以外は、変わらずに?存在してくれるだろうと、花を中心に描くことにする。形を整えて、(花の調子を)4段階くらいにして描き進めたのだが、はやり‘赤’はむずかしい。(絵の具の)色自体が暗い色調なので、ハイライトが入らない。無理に明るくしようとすると、色合いが変わってしまう。この日2時間、計8時間経過だが、まだまだ完成にはほど遠い(気がする)。

14:00〜16:00 4日目終了       8時間経過
この日は、猫の‘チー’もつきあってくれた。(もっとも‘・つ’の形で寝ていただけなのだが…)

しかし、(一応の)ゴールには、着実に?近づいている(←わたしなりの…)。あとは…‘デッサン取り直し’のせいで、背景の赤に傾いている部分が気になる。落ちた花はこの程度かも知れない、テーブルの色がまだ濁っているので手直しが必要かも知れない、などと色々考えるが、次回に期待しよう。

2001年12月19日(火) 天気:曇り [ 今日は‘守り’に入ってしまった…。]
3週間目に入った‘雪もよう’は、昨日今日とひとやすみ。陽は差さなかったが、穏やかな天気だった。でも、また風が強くなってきたので、明日は‘荒れる’のかも知れない。で、家のまわりの風景。
(自宅より、北を望む。鳥海山は、雲の中。)
(自宅裏の農道より、東を望む)
  20:00〜22:00 5日目終了         10時間経過

‘赤’に傾いた背景の部分と、テーブルの色が気になっていたので、手直しを始めた。基本的に‘明るく’したかったのだが、描き進めるうちに、‘シャープさ’がなくなったのに気づいた。どうも、前の絵の印象が(気持ちに)残ってしまい、しらずしらず‘元に戻そう’としてしまった気がする。

もう‘花’は、盛大に?落ちてしまったので、花はもう描くことができない。そのため、気持ちが花から離れてしまい、背景とテーブルだけに意識が向かってしまったのかも知れない。

2時間‘悪戦苦闘’。しかし、流れを変えることはできなかった。(すこし…こたえた。)でも、背景とテーブルはいつまでも‘待って’くれるから、すこし‘冷却期間’を置くことにしよう。またいつか、‘いい日’がくることを祈って…。

でも、猫の‘チー’↓(だけは?)よく撮れた。(すこし、うれしい…。)

おまけで、きょうの‘チー’。何をするわけではないが、絵を描いていると寄ってくる。

2001年12月25日(火) 天気:曇り [ Merry X'mas!
久々にいい天気。(クリスマスイブであった)前日は天皇誕生日の振替休日で休みだったが、仕事だった。あまりの快晴に、午後から(私の)‘振替休日’にした。天気がいいと気分もいい!
 
 15:00〜17:00 6日目終了(完成)              (12時間経過 いつもHPに来てくださる『nanaさん』に、‘クリスマス4色’のお話(注:下のミニコラムを参照ください)をきいて、(今日はクリスマスでもあるし)この絵も‘クリスマス色’にしようと思う。しかし、3色しか揃わないな…と思っていたら、『Waltzさん』に「金色の額に入れたら…」との貴重な?ご助言をいただいた。

で、この日は背景とテーブルと鉢と、全面的に手直し。(天気のせいか)明るくまとまった。 気分的には?まだまだの絵であったが、(クリスマスの日でもあるし)これで完成ということにした。

しかし不思議なもので、‘完成’と決めたら、『この絵も、なかなかいいかもしれない』などと思い始めたところが、何とも‘お気楽Kosyu’ですね。(^_^;)

ミニ知識この欄はArt Cafe nana』(nanaさん)の‘制作日記(2001.12.8.)’からの引用です。
クリスマスカラーはどうして赤と緑なのか・・・』
そう言われてみると、なぜだろう?と首をかしげてしまう。 子供の頃から宗教に関係なくお祭りとして慣れ親しんで来ているだけに、何の疑問もなく過ごしている。ちょっと調べてみたら、何と!クリスマスカラーはだけではなくて、を含めた4色だそうだ。

●クリスマス・レッド、その由来はキリストが生まれた時に次々と実を結んだ林檎の実や、ヒイラギの実、サンタクロースや妖精ニッセの帽子の赤にちなんでいるそうです。

クリスマス4色の『リーガス・ベゴニア
●クリスマスグリーン、緑の象徴としてのもみの木は多くの木が枯れるクリスマスの時期にも葉をつけているところから「希望の木」とされ、古来から北欧の人々が特別の思いを寄せていたのだそうですね。 また、小さな葉が十字の形に生えるところから、キリストの十字架に結びつけられたりもしてクリスマスとは特別関わりの深いグリーンなのだそうです。 ヒイラギもまたよく利用されますが、葉っぱの棘はキリストの受難を、赤い実はキリストの血を表しています。ヒイラギには深い悲しみが隠されていたんです。意外ですね。

●クリスマスホワイト
は、雪の色。純白で潔白で、聖なる意味を表すとともに、春を待つ北の大地の白。北欧の人々が心待ちにするクリスマスは雪に覆われた冬の間に訪れる春のようなお祭りかもしれません。

●クリスマスゴールド
、クリスマスツリーのてっぺんの金の星、これは「ベツレヘムの星」と呼ばれ、キリストが生まれた時に、東の空にひときわ大きく輝いた星を表現しているのだという。今まで、どうしてツリーのてっぺんに付いていたか知らなかったですねぇ。この美しくきらめきを放つゴールドには、ベツレヘムの星の輝きと高貴さや大切さといった意味が込められている。
            nana様、引用させていただき、ありがとうございました。<(_ _)>)

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