日溜まりの雪が融け           
水 溜まり               暗い暗い別れ道
泥水の中に青空ができ          ゆらゆら揺れる別れ道
しゅるしゅると             
                    空が湿ってまるくなり
ストーブ こんもり           愛の白く零れ落ち
部屋に充満し              雲が
ブラインドの              むすめの上で 厚くなる
横罫の窓に空ができ  

眇目(すがめ)に出会う 鳥籠の娘

契(むす)ぶ想いは鈴懸の
剥れ落ちる
木皮の斑地図  

縄目にひっついた
お前の心
は色白の
美人に散りばめた
顔のホクロの鮮やかさ  

お前はすでに赤いエプロンを締め
西の空見る 石の地蔵
……お前の心は
お前の尻の赤い痣
雪に花散る
椿色
……

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